今期は『ブラックジャック』と『ルパン3世』という外れクジのないのが揃っている。
だがこの2本を別にすれば、ろくなのがない、というのが本当だろう。
複雑怪奇な設定は製作者にとってはワクワクするだろうが、見る側にとっては「ウザイ」だけである。
『落第騎士の英雄譚』だが、とても評価することはできない。
前期の『空戦魔導士候補生の教官』の二番煎じで、内容的には一回り劣る。
バカばかしさなら『ワンパンマン』の方がいい。
好みの問題もあろうが『落第騎士の英雄譚』を押す気にはなれない。
出だしは『学園都市アスタリスク』とほぼ同じ。
まあ、よく似たものだと思ってしまう。
誰でも考えそうなストーリーというところか。
「深みの欠落」と言っていいだろう。
その程度の新規性のないシロモノにすぎない。
今期は新規モノに面白いのはない、と言っていい。
それでも強いてあげれば『すべてがFになる』くらいか。
ロケットニュース24 2015/10/22 51分前
http://rocketnews24.com/2015/10/22/652921/
躍動するドタバタラブコメ!
萌えるだけじゃなくて燃える2015秋アニメ『落第騎士の英雄譚』
2015年もあと2カ月ちょっと。秋アニメも3話までが放送され、作品の世界観や設定が分かり始めたところだ。
アニメにおいて1話~3話の出来は、物語の始まりという以上に重要な意味を持っている。
出だしの出来が悪ければ、視聴者が次週からその作品を見るのをやめてしまうのだ。
そのため、名作と呼ばれるものの多くは、大体最初の3話で視聴者の興味を引くものを提示している。
そして今期、肝心の出だしでスタートダッシュが1番うまくいったのが『落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)』である。
●・あらすじ
己の魂を剣に変えて闘う現代の魔法使い「魔導騎士」。
その学園に通う黒鉄一輝は、 留年した落第騎士(ワーストワン)だった。
そんな彼が、ひょんなことから10年に1人の天才と呼ばれるA級騎士(ナンバーワン)のステラ・ヴァーミリオンに決闘を申し込まれる。
誰もがステラの勝利を疑わなかった勝負。
しかし、その決闘は驚愕の結果となる……。
●・テンプレすぎるストーリー展開だが……
話の内容は、最近のライトノベルで流行りのとてもベタなものだ。
駄目評価をされている主人公が周囲から本来の実力を認められていく展開や、開始数分でヒロインが脱ぐ → 主人公がそれを見る、ヒロインと妹で主人公の取り合いを始める等、どこかで見たようなシーンのオンパレードすぎて笑ってしまう。
しかし、そこまでベタなのにもかかわらず、いつの間にか引き込まれているのがこの作品。
ドタバタ劇や熱い展開を見ていると、一瞬で30分が経過している。
●・女の子がかわいい
ツンデレのステラにヤンデレ妹の珠雫(しずく)、心根の熱い主人公・一輝。そんなキャラ達が独特のテンションの高さで繰り広げる掛け合い。
その際に見せる表情はとても生き生きしている。
中でも特筆すべきは女の子のかわいさ。
ステラが馬鹿馬鹿しいことに全力で悩む様や、珠雫におちょくられるステラ、珠雫のヤンデレっぷり
……といったように、とにかくかわいい。
コミカルな上にかわいいのだから、思わずニヤッとせずにはいられないほどである。
●・萌えるだけではなく燃える
また、能力が低く周りからも舐められている一輝が、次々と格上の相手を倒していく様子はベタだが痛快で熱い。
そしてそういったシーンも半端なく躍動しているので、こちらの心は主人公たちの気持ちに乗せられてしまう。
クオリティーの高いベタは最強だ。
●・ラブコメの名手 大沼心監督の独特の色
前述した特徴は、この作品の監督・大沼心さんの作品『バカとテストと召喚獣』や『のうりん』等にも見られるものである。
いわゆるこの人の “色” というヤツだろう。
放送前、テンプレすぎるストーリーに上記作品とは方向性が違うのかと若干不安になっていた私。
しかし、フタを開けてみると、ばっちりカラーが出ていて安心した。
また、ベタベタのストーリー展開を考えるに、現時点で後半に熱くたぎる盛り上がりがあることは容易に想像できる。
ドタバタラブコメ好きはもちろん、熱い展開が好きな方も今から見ておいた方がいいぞ!
参照元:『落第騎士の英雄譚』公式HP
▼PV第一弾
●TVアニメ『落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)』第一弾PV
▼PV第二弾
●TVアニメ『落第騎士の英雄譚(キャバルリィ)』第二弾PV
』
【すべてがFになる】
『
●「すべてがFになる THE PERFECT INSIDER」第4弾ロングPV(WEB限定)
』
『
メディアゴン 12月3日(木)15時30分配信 齋藤祐子[神奈川県内公立劇場勤務]
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20151203-00010002-mediagong-ent
<アニメ・すべてがFになる>実写をはるかに超える表現力
見はじめて、冒頭の主題歌のアニメーション部分で「今度はいける」と思ったのはフジテレビ深夜帯に放送されているアニメ「すべてがFになる」である。
1年ほど前に同じ局で放映された実写版「すべてがFになる」では綾野剛はいいとして、相手役の女優はどうも理系女子に見えないし、それ以外は金曜ミステリ的な妙にリアルで猟奇的な密室殺人のトリックが、ただもう「実写にするとこのトリックはこうなるのか、気持ち悪いなあ」という印象しかない。
なにより、タイトルこそ「すべてがFになる」だったが、1話完結の推理ドラマという枠組で行くと決まっていたのか、1クールで1つの事件とトリックでも足りない豊富なエピソードを1話完結にしてしまうという暴挙(?)に出ていた。
結果として、あのおそろしく抽象的でレトリカルな主人公たちの会話や思考の魅力を、見事に全部(ではないにせよ、ほとんど)カットせざるをえない。
タイトルこそ「すべてがFになる」だが、森作品の犀川&萌絵シリーズを1作ずつ賞味45分の枠に納め続けることになった。
それで原作ファンが喜んだかといえば、原作のファンである筆者としては、正直「うーん」という気分である。
その作品が今度は1クールの放送枠すべてを費やして、真賀田博士の死亡と逃亡を巡る壮大な物語の序章「すべてがFになる」をアニメ化する。
かつ繊細な心理描写にふさわしい卓越した作画や展開、テクニックに満ちていることもあって、ファン満足のクオリティを獲得したといえよう。
もともと森博嗣や西尾維新といった作家のファンは、物語偏愛とも呼ばれるほど独特の嗜好性が強く漫画やアニメファンとのかぶりも多い。
そこからすれば、最初から実写は冒険だった、といえなくもない。
とかく原作物のドラマ化は原作のファンからは評判が悪くなることが多い。
キャスティングにも、この人にならやって欲しいというファン投票などをして臨んでくれるのでなければ、わざわざドラマ化してほしくないというのは原作ファンの願いでもある。
放映時間帯も、かつてのテレビの解放区と呼ばれた深夜帯で十分。
この時間帯はCMもエッジが効いていて面白いし、なによりアニメーションなのでDVDを売るほうが主眼のようで、そのCMや新作のアニメーション映画の宣伝などは視聴者へのターゲティングとしても合っている。
特に放映前にアニメ番組のDVDボックスの売り出し日を決めてCMで告知するのはポイントが高い。
これだけクオリティの高い作品なら所有したいというファン心理を十二分にくすぐるからだ。
などなどを考えると放映権の高い、かつ、何かあるとすぐ勘違いな苦情がきて番組のコンセプトや趣旨を曲げざるを得ない、品行方正でなくてはならないゴールデンの時間帯にはもとから用はない、ともいえる。
推理、ミステリの王道として、このシリーズも、実写でまともに表現したら相当凄惨な殺人シーンがかなりの頻度で登場することになるのだから。
ある種の表現には、それ以外のメディアに転写しづらいものが、確実にある。
細かな心理描写ということでいえば、日本の漫画やアニメーションはすばらしい表現領域を開拓した。
それにくらべれば、映像表現はそこまで追いついてはいない、ということになるのだろうか。
もちろん、1クール3か月で役者の拘束などにも種々制限のあるドラマの現場には、ただでさえ制約が多いだろうことは想像にかたくない。
それ以外の制約はもう勘弁してほしい、ということならば、テレビドラマの表現は、はなはだつまらないところに着地するともいえるのだが、さていかがだろうか。
』
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